コロ製、小さな薔薇の花が描かれているロケットのブローチです。
フルールドリス(ユリの紋章)のブローチピンからダングルしているパールで囲まれたギローシュ加工の薔薇がセッティングされたロケットが動きに合わせスイングするアイテム、ロケットは開けると4枚の写真フレームがあらわれ、透明のフィルムを押し丸い枠を外し写真を入れる構造になっています。フェミニンな甘さとでクラフトマンシップが感じられるフォルムが魅力的です。コロ社はミッドセンチュリーにいろいろなデザインとスタイルでロケットブローチを制作していました。ロケットの大きさは直径約33mm、ブローチ全体の大きさは約25mm×62mm、重さ23,4g、コンディションはフルールドリスの鍍金に多少の経年感、ギーロッシュのエッジに変色している箇所があります。また古いアイテムのため写真を押さえる丸い枠が変形し4個ともフレームから外れてしまいます。パーツは全部そろっていますがフォトフレームとしてはご使用できません。それをふまえればその他多少の経年感はありますがヴィンテージブローチとして楽しむことはできます。ロケットの中にCoroとデザイン特許のPAT.PENDの刻印が入っています。なおデザイン特許の取得年月日および番号は不明ですが1948年頃のアイテムと思われます。
※ギローシュとは素地に細い複数の線を刻み込み、上から透明から半透明の釉薬をかけたエナメル技法のひとつです。


Coro (コロ)

米国有数のジュエリーメーカーとて隆盛を極め一時代を築き上げたコロは、1901年にニューヨークでEmanuel Cohn氏とCarl Rosenberger氏によりCohn & Rosenbergerとして創業し1943年に創立者の頭文字をとり会社名を正式にCOROと変更しました。1924年にAdolph Katz氏がデザインディレクターに就任するとさらなる飛躍が始まり、彼が手掛けた作品は現在でもコレクターズアイテムとして高く評価されています。コロ社のブランドはコロの他にコロクラフト、コロぺガサス、コロスターリング、コロデュエット、ヴァンドーム、フランソワなどがあります。